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シンポジウム「ウクライナ文化の挑戦――激動の時代を越えて」

2024.01.14

【日時】
2月 24 日(土)13:00~18:30
  25 日(日)10:30~17:30

【会場】慶応義塾大学 日吉キャンパス 来往舎1階シンポジウムスペース

【参加費】無料

【事前登録】対面参加の場合は不要。オンライン参加の場合は下記URLで事前登録をお願いいたします:https://keio-univ.zoom.us/webinar/register/WN_-ca3gthiSACYjpCGI0NbFA

【共催】
 ・人間文化研究機構 グローバル地域研究推進事業「東ユーラシア研究プロジェクト」国立民族学博物館拠点
・文部科学省 科学研究費 基盤研究(B)「大国主義の現代史」(代表:宇山智彦)
・慶応義塾大学 教養研究センター
・文部科学省 科学研究費 挑戦的研究「革命を踊る:中国とソ連における身体表象のインターテクスチュアリティ」(代表:田村容子)


【問い合わせ先】e.pithecanthropus@gmail.com(赤尾)

【趣旨】
 ロシアによるウクライナ侵攻から2年余りが過ぎる中、国内でも国際政治、軍事研究、政治学などの専門家の解説を通じて、戦争の背景や歴史的経緯についての基礎的な知見が広く共有されつつあります。しかしながら、戦争の一方の当事者であり、侵略に抵抗するウクライナの社会や文化については、国内に専門家が少ない事情もあり、ほとんど理解が進んでいないのが実情です。
 対象となる国や社会の理解にとって、歴史や政治と並んで、文化面の理解が重要であることは言を俟ちません。当該社会における民俗、習慣、言語活動、文学、芸術一般までを含む文化実践の理解が、その社会で生きる人びとの経験と感情の次元を明るみに出し、政治的な主体としてのあり方を支える世界観の内在的な理解を促すからです。
 キエフ・ルーシの時代に遡り、コサックによるヘチマン国家の台頭を経て歴史的に形成されたウクライナの国民意識は、ポーランド王国とロシア帝国、そしてソ連邦による長年の支配を通じて独立と隷属のはざまで揺れ動き、ソ連崩壊を契機とした独立以降にはロシアとヨーロッパのはざまで引き裂かれてきました。そして、ロシアの侵略という国家存亡の危機を経た今、ウクライナの国民的アイデンティティは様々な文化実践を通して劇的な変貌を遂げつつあります。
 そこで、国内外で活躍するウクライナ社会・文化の専門家とともに、近年のウクライナの動向に注目して発信に努めてきた論客を一堂に集めて、ウクライナの社会と文化を多角的に論じるシンポジウムを企画しました。本シンポジウムでは、隣国に支配された歴史に翻弄されながらも過去から現在へと継承されてきたウクライナ文化の系譜を辿るとともに、とりわけマイダン革命とロシアとの全面戦争以後のウクライナで展開されてきた文化実践の諸相の観察を通して、そのダイナミックな社会変動を浮き彫りにすることを目指します。

【プログラム】
〔2月24日(土)〕

13:00~13:10
<趣旨説明>
赤尾光春(国立民族学博物館)

13:10~14:40
◆第一セッション「日本からウクライナへの視線/ウクライナから日本への視線」
①「日本の左翼・リベラルの「ウクライナ否定」を考える――ウクライナ左翼グループ支援の経験から」加藤直樹(フリーランス)
②「ウクライナについて学ぶ――慶應義塾大学での試み」熊野谷葉子(慶応義塾大学)
司会 赤尾光春
コメンテーター 岡部芳彦(神戸学院大学)

14:50~16:50
◆第二セッション「ウクライナ文化の源流を辿る」
③「ザスラーウシケィイ公の世界修復論」原真咲(東京外国語大学)
④「18世紀から19世紀前半におけるウクライナのイメージ形成と歴史観」大野斉子(宇都宮大学)
⑤「言語禁止の状況におけるウクライナ語の活力」イーホル・ダツェンコ(名古屋大学) 司会 原田義也(明治大学) コメンテーター 越野剛(慶応義塾大学)

17:00~18:30
◆第三セッション「映画と音楽に見るウクライナ精神の系譜」
⑥「知られざるウクライナ映画──1960年代の詩的映画の興隆を中心に」梶山祐治(筑波大学)
⑦「音楽で語るウクライナ史、政治、国民性;昔と今」オリガ・ホメンコ(オックスフォード大学)
司会 越野剛 コメンテーター 沼野恭子(東京外国語大学)

〔2月25日(日)〕

10:30~12:00
◆特別セッション(英語)Special English Section ※通訳なし
⑧ "Ukrainian Poetry on Social Media(?)"(Amelia Glaser)
⑨ "Ukraine: Unmuted — The Toxic Spell of "Imperial Knowledge" and Challenges of Decolonization"(Mykola Riabchuk)
司会 赤尾光春

13:00~15:00
◆第四セッション「侵略に抗して――戦時下における文化実践の展開」
⑨「ロシア・ウクライナ戦争と笑い――ポリティカル・ジョークからエスニック・ジョークへ」赤尾光春(国立民族学博物館)
⑩「ウクライナの現代美術」鴻野わか菜(早稲田大学)
⑪「戦争を生き抜くための言葉――2022 年 2 月 24 日以降に書かれた詩をめぐって」原田義也(明治大学)
司会 越野剛
コメンテーター池田嘉郎(東京大学)

15:10~16:40
◆第五セッション「ウクライナ・アイデンティティの変貌」
⑫「ロシアによるウクライナ侵攻の言語的背景」池澤匠(東京大学)
⑬「ウクライナ人とは誰か」平野高志(ウクルインフォルム)
司会 原田義也
コメンテーター 田上雄大(日本大学)
ディスカッサント ユリヤ・ジャブコ(茨城キリスト教大学)

17:00~17:30
◆全体討論
司会 赤尾光春

※一部の報告者とコメンテーターはオンライン参加となります。
※※報告者とコメンテーターのプロフィールは添付の画像を参照ください。