シンポジウムとワークショップ
ヴァナキュラー文化研究会講演会「証言と抵抗の歌――ペルーのアンデス村落における内戦期から今日までの物語」 Testimonial Songs and Protest Music in Peru’s Civil War and Today
2024.02.11
【日時】
3月15日(金)15:00 - 17:30
【会場】
立命館大学衣笠キャンパス創思館408教室
【参加】
無料(対面のみ)
【講演言語】
英語(通訳なし)、日本語
【主催】
立命館大学国際言語文化研究所
【共催】
人間文化研究機構 グローバル地域研究推進事業 「東ユーラシア研究プロジェクト」国立民族学博物館拠点
【概要】
1980年代から1990年代にかけて、ペルー南部アンデス地域の先住民村落は、ゲリラ組織センデロ・ルミノソと国軍の対立の中心地となった。この内戦を経験した人々は、ワイノやプンピンといった音楽の中に、その記憶を証言として語り伝えている。内戦後も国家による先住民への暴力や弾圧は終わっていないが、若い世代はヒップホップなどの都市音楽を受容し、政治批判の手段に利用し始めた。本講演会では、社会正義や先住民の権利要求のスペースとなっている証言と抵抗の音楽について、演奏を交えながら考察する。
【登壇者】
レンソ・アロニ(ペルー・カトリック大学)
ペルーの首都リマで生まれ、アヤクチョ地方で育つ。メキシコ国立自治大学で修士(文化人類学(民族音楽学))、カリフォルニア大学デービス校で博士(アメリカ先住民研究と人権)を取得後、2020年から2023年までコロンビア大学にて民族・人種研究センター研究員を務める。専門は、およそ1980年から1992年まで続いたペルー政府とゲリラ組織の対立期におけるアンデス先住民の記憶、抵抗、文化の研究。ケチュア語とアンデスの知につ いてのポッドキャストKUSKALLA(HTTPS://KUSKALLAABYAYALA.WEEBLY.COM/)の共同ホストも務める。
イルマ・オスノ(早稲田大学、法政大学、アヤクチョ民衆音楽の歌い手)
ペルー南部のアヤクチョ県ウアルカス村生まれ。12歳までケチュア語のみを話し、地元の伝統文化のなかで育つ。政府とゲリラ組織の武装対立の影響を受けて首都リマに移住後、大学で教員資格をとり、中学・高校でスペイン語教員をつとめる。同時にサン・マルコス大学で民族舞踊を学び、アヤクーチョ民族舞踊団メンバーとして活躍。現在はスペイン語講師、ミュージシャンとして活動中。これまでに笹久保伸との共作アルバム「アヤクーチョの雨」(2013) 、ソロアルバム「タキ アヤクーチョ」(2016) 、マリアナ・バラフ×里アンナとの共作アルバム「BRISA CON TRES AROMAS」(2021)をリリースした。
【司会】
安保寛尚(立命館大学)